武蔵野市学童協ニュース

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01年度 市長宛て 要望書




武蔵野市長
 土屋正忠殿

2001年10月15日
武蔵野市学童クラブ連絡協議会
会長 廣政昭子 

学童保育の充実に関する要望
 日頃より、学童保育事業の推進に対し、多大なご配慮をいただきましてありがとうございます。
 さて、学童保育事業が社会の大きな役割を担っていることを踏まえ、政府の「少子化への対応を考える有識者会議」や小泉首相の所信表明等でも放課後児童クラブ(学童クラブ)の拡充が提案され、学童保育のより一層の拡充が求められていることはより明確となりました。武蔵野市においては、「武蔵野市学童クラブ条例」が施行され3年目となり、明確な制度のもとで運用が行われていること、学童クラブが子どもたちの生活の場・心の拠り所になりつつあることは、子どもを預ける保護者にとって、たいへん喜ばしいことであります。
 しかし、平成10年12月武蔵野市議会において意見付きながらも「学童保育事業の整備・充実に関する陳情」が採択されながら、いくつかについては対応をされたものもありますが、定員や施設の改善などには、現在でも多くの課題が残されていると感じております。また、昨今の凶悪なる事件等による子どもの安全面においては、日中留守にしている保護者にとって大きな不安が増す事態となっております。
 市におかれましては、第2次調整計画のもと、子ども施策全般の充実にご尽力されていることと存じますが、多様な子どもや市民のニーズに応える中で、学童保育事業にもより一層きめ細やかなご対応とご高配を賜りたく要望書を提出いたします。
 以下に、学童保育事業充実に関しての私たちの要望をまとめましたので、ご検討いただき、速やかなる対処をお願い申し上げます。

(1)定員について
 今年4月、多数の保留児が発生した大野田クラブにおいては、市長はじめ担当部署、学校関係のみなさまのご英断によって、急遽校舎内に東クラブの増設を実施していただきありがとうございました。改めてお礼申し上げます。
 しかしながら、五小クラブでは保留児が発生しており、学童を必要とする児童・家庭における生活は大きな問題になっております。また、例年保留児が多数発生してきたクラブでは、学童クラブに入れないことを想定して保護者の勤務条件を変えたり、申請前に入所をあきらめ入所申請そのものを取り下げたりする家庭もあり、学童クラブへの潜在的なニーズは少子化の中にあっても依然として高いものがあります。
 下記にあげるような対策を取ることで、今後の保留児の発生を未然に防ぐようご配慮くださることと、それでもなお保留児が発生した場合の定員増(2割増程度の運用や暫定的な対応も含めて)や、施設増設等の処置により、速やかな保留児解消を図るようにお願いいたします。

①来年入所に向けた入会希望調査を実施し、対策をたててください
 来年度の新1~3年生となる家庭に向けた学童クラブ入会希望調査を実施し、クラブ別の希望者数の把握を行ってください。保留児が予想される場合は、事前に必要な対策をたててください。
 同時に、学童クラブ事業の説明を行い、クラブを利用していない保護者への理解を深めてください。新入所の保護者の中には、学童クラブのシステムがわからず、不安を抱えている方々が少なくありません。部分的に、保護者ボランティアによる保育園児世帯への説明も実施していますが、あくまでも保護者の立場からの説明であり、事業主体である市による説明の代わりになり得るものではありません。
②将来予測を行い、クラブの増設や定員の見直しを検討してください
 武蔵野市においても、少子化の状況ではありますが、女性就業率の向上はもとより、リストラの影響から働かざるを得ない家庭の増加、あるいは片親家庭の増加も現実となっています。「子どもの数が減る=保育園や学童クラブの入所数が減る」とは言い切れず、逆にニーズが高まっていることが現状です。
 また、子どもを預け育てる環境が整えば、「子育てするなら武蔵野」という声がさらに大きくなり、子どもを産む家庭や武蔵野市への転居(入)が増える可能性も考えられます。
 前記①の入会希望調査に加えて、学童クラブの需要予測を行い、クラブ増設や定員の見直しなど、抜本的な対策とともに、柔軟な対応ができる体制を確立してください。

(2)施設改善について
①健全育成にふさわしい施設の改善環境を行ってください
 平成11年に北町クラブ父母会の陳情が採択されたとおり、児童の生活環境としてふさわしくない施設の改善を優先して実施してください。私たちが「生活環境としてふさわしい施設」と考えております項目を挙げます。是非、ご検討いただき改善を進めてください。
 ・全クラブでの障害児の受け入れの可能な施設の改善、施設のバリアフリー化
 ・トイレ(男女別)や水飲み場等、衛生設備の質の向上
 ・具合がわるいときなどに、静かに休めるスペースの確保
 ・安全な遊び場確保の充実
 ・ゆったりと過ごせる畳などの部屋の確保
 ・夏期等にシャワーの利用できる設備

②境南、五小、北町、井の頭クラブの学校または隣接地等への移転を進めてください
 これまで、境南・五小・北町の各クラブから出されたクラブ増設や移転の陳情は、市議会において採択されております。また、一小クラブでは地域問題から、学校内への移転が迅速に行われました。学校施設を利用しているその他のクラブの状況を見ても、子どもたちの保育環境として、学校または隣接地への立地は適したものと伺えます。第2次調整計画でも示されたとおり、各クラブの学校または隣接地への移転を速やかに実施してください。

③設備の充実(コピー・携帯電話・電子メール等)を図ってください
 各クラブの設備・備品は、近年の情報化社会にあって、遅れていると言えましょう。電話がかかると、保育を中断し事務室へ行かなければならず保育の場が見えなくなる、というクラブもあります。
 外遊びや保育の場から離れたときのためのコードレス機もしくは携帯電話、市や父母との連絡に便利な電子メール等々は、指導員の事務量の削減や緊急時、災害時の対応のためにも必要と考えられます。これらの設備・情報機器の充実を速やかに図ってください。

(3)育成時間などについて
①長期休業日の開始時間を見直してください(8時30分から)
 春・夏・冬期の学校の長期休業日は、9時からの開始となっていますが、多くの家庭では保護者が出勤後、子どもが戸締り(火の始末)をしてクラブに向かうことになります。特に低学年では、心配な点も多く、せめて学校の始業時間と同じ8時30分からの受け入れとしてください。

②臨時休校や学級閉鎖時の受け入れ時間を見直してください(8時30分から)
 学級閉鎖時は、現在では11時30分からの受け入れとなっていますが、長期休業日と同様、学校始業時からの受け入れとしてください。

土曜日を開所してください
 保護者の週休2日制が多くなり、土曜日の学童クラブの利用率が低下していることは事実です。しかしながら、何割かの保護者は土曜日に働いておりますので、保育に欠ける児童が存在することをご理解いただき、全土曜日を開所してください。また、来年度からの学校週5日制に伴い、現行の第2、4以外の土曜日を閉所することがないようにお願いいたします。

④4月1日(4月初日)を閉所日としないでください
 条例では、4月1日の閉所は規定されていないのにもかかわらず、年度初日として新年度の準備や辞令交付などのために閉所とされています。しかしながら、新1年生は前日まで保育園に通っている児童がほとんどですので、保育が突然なくなってしまうという状況となります。また、新年度ということで、保護者も休暇が取りにくい状況です。4月1日の閉所は、他の自治体でも行われていません。4月1日を閉所とせず、子どもの受け入れを可能にしてください。
 なお、本年は1日が日曜でしたが、2日から支障なく新年度の保育がなされましたので、年度初日からの保育は十分可能なことは明らかになっております。

(4)安全対策について
①緊急時の連絡体制を明確にしてください
 9月の台風上陸の際には、市内各学校によって登校時間の変更や休校の対応がなされました。この際、急遽休校になった学童世帯は、学童クラブに行けるのかどうか、その対応が不明確で大きな不安を残しました。また、日中に事件などが発生した場合、学校側の対処が学童クラブに伝わらないという状況もありました。学校側と市担当部署・児童課、あるいは指導員との連絡体制を明確にしていただけるようご検討ください。最低限、児童課直通ライン(連絡設備)の全クラブ設置は必要です。

②帰宅時の安全確保に配慮してください
 冬期においては、クラブ終了時の18時頃は日没後の暗い時間帯となります。季節に限らず不審者の出没などはとても不安ですし、交通量の多い帰路の児童も多数いますので、児童の帰宅時の安全確保に十分配慮してください。保護者側も、ランドセルに反射シールを貼り付けたり、帰り道マップを作成し保護者間での連絡を密にしたりするなどの帰路対策を、各クラブで行っています。
 また、18時までの保育となって以来、指導員の勤務が児童と同じ退所時間となっています。この状態では、帰宅途中の児童が事故やトラブル等にあったときなど、クラブへ戻って助けを求めたりすることができません。さらに、保護者の連絡先がわかっているクラブからでさえ連絡することができないことは、親子ともに不安が募ります。せめて、以前のように、児童の退所以降10分間でも、クラブに指導員が勤務していることを望みます。

(5)保育内容の充実
①保育内容の点検と指針を作成してください
 保育内容については、子どもからの話やクラブからのお便り・ノート等からの情報が中心であり、保護者として実際の保育内容をよく把握していないのが一般的です。また、クラブごとによって保育内容が違い、指導員によっても保育内容が異なっています。各クラブでの保育内容を点検し、必要な保育指針の作成、指導員間の情報交換などを行ってください。
 なお、保育指針の作成にあたっては、専門家や指導員および父母の意見を聞いて、豊かな保育が可能な指針としてください。

②指導員の研修機会を多く設けてください
 学校・地域・家庭といったさまざまな環境の中で、日々の楽しいだけだけではない思いを抱えて過ごしている子どもたちにとって、精神的な面での対応は欠かせないものです。学童クラブは、一人ひとりへの心のケアがなされる場でもあります。私たち保護者は、指導員を信頼して子どもをお任せしているだけに、指導員の充実がますます求められます。
 また、指導員の指導方法に対する保護者の疑問や要望も多々発生しております。保護者との懇談の場を増やすとともに、保育をより充実させていく上で必要な研修や指導体制の確立が求められます。

③指導員と保護者の連携による行事の実践を進めてください
 学童クラブは、生活の場でもありますが、社会教育の場としても期待されています。多くは指導員にその場の指導が任されますが、子どものよりよい健全育成のための環境づくりには、保護者との連携が欠かせないものです。現在、土曜開催が許されている行事は卒所式のみです。しかし、できるだけ多くの保護者が参加可能な土曜日に他の行事ができれば、指導員と保護者の連携、さらに子どもたちの喜びも一層深まるでしょう。指導員とともに子どもを見守ることは、クラブの保育だけでなく、子育てにとっても大切なことです。保護者と連携した行事も保育の一環として位置づけ、実施させてください。
 また、父母会行事などについては、指導員の参加が可能な仕組みとしてください。

(6)適正な運営費の確保等
①公費によるクラブ運営費の増額を行ってください
 学童クラブが有料化となり、3年目も半ばになりましたが、有料化前と比べて保育内容の充実にはつながっていません。
 最低限、いぜん行われていた遠出の遠足も含めて遠足の充実と費用の支出、お楽しみ会等の全クラブで共通の行事費用の一部支出、卒所時の記念品代等への支出を行ってください。

おやつ代の徴収の改善を検討してください
 おやつは、保育に欠かせないものです。そのおやつ代は、「育成料」と同様な保護者の負担金でもあります。本来は、育成料の中に含まれてしかるべきものと考えますが、現在別途に扱われており、指導員が集金・管理を行っています。別途に集金するのであれば、市の責任で集金・管理・使用するようにしてください。
 また、内容の公平性を保つため、指導員同士がおやつの内容について検討し合える場を設け、さらに金額については同一金額にするなど、指導員の意向も反映しながら検討してください。
 なお、以前は指導員と子どもが一緒に作る「手作りおやつ」が行われていましたが、現在は禁止されています。手作りおやつは、保育の一環として、また子どもたちの豊かな情操を育む上でも貴重な体験です。ぜひ、復活していただきたくようお願いします。

以上
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